イチゴイチエ

ほんの少し世界が広がるような出会いを。感想等は、morikatsu24☆gmail.comまで。(☆は@)

密室蒐集家

大山誠一郎のミステリ短編集「密室蒐集家」を読み終えました。

5つの短編が収録されており、どれも密室殺人事件を扱った本格ミステリになっています。

密室の謎を解決するのは、密室蒐集家。

時代を越えて突然現れる謎の人物です。

どの話もかなり偶然が重なって謎が構成されていますが、ちゃんと論理的な推理によって解決されます。

無駄のない伏線、意外な真相、かなりクオリティの高い作品ばかりで、本格ミステリ大賞を受賞したのも納得です。

久しぶりの直球ミステリでした。

 

著者である大山誠一郎京都大学推理小説研究会出身の作家で、2002年にデビュー。

非常に寡作ですが、今後も注目です。

 

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NOW AND THEN

くるりのライブを観に、ロームシアター京都へ行ってきました。

 

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20周年記念の"NOW AND THEN"というツアーで、2004年のアルバム「アンテナ」を再現しようという企画です。

1曲目の「グッドモーニング」から最後の「HOW TO GO」までアルバムの曲順に演奏が進みます。

当時と違うメンバーですが、かっこいいアレンジで、感動しました。

 

くるりの魅力は、くるりにしか作れない曲のオリジナリティだと思います。

何回聴いても飽きないし、むしろ聴けば聴くほど好きになる。

ぜひ聴いてください。

 

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 心地よいグルーヴ。最高。

 

養老天命反転地

せっかく岐阜に来たので、養老天命反転地へ行ってきました。

 

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養老天命反転地は、荒川修作とマドリン・ギンズの芸術作品です。

公園自体が作品で、とても不思議な空間になっています。

普段とは違う身体感覚を味わってもらうことが目的だそうで、歩きにくい窪みや斜面だらけです。

 

荒川修作は、「死なないため」をテーマに芸術活動をした人です。

作品もぶっ飛んでますが、荒川修作自身がとても変わった人で、すごいエピソードがいっぱい残っています。

 

matome.naver.jp

 

こういう異質な人に魅力を感じます。

面白い人になりたいです。

 

原論

岐阜の善光寺で行われた 数学独立研究者 森田 真生さんのワークショップに参加してきました。

 

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今回は2日間のワークショップで、テーマは「証明とは何か」ということでした。

 

話題の中心は、ユークリッドの「原論」についてです。

第1巻は平面図形の性質について書かれており、私たちが小学校や中学校で習う定理が登場します。

「原論」は、数学という学問の基盤として、紀元前3世紀から現在まで読み続けられている名著ですが、全13巻をゆっくり読む機会はなかなかありません。

恥ずかしながら私もじっくり読んだことはありませんでした・・・

 

今回のワークショップは、最初の8つの命題の証明を理解することが目標です。

1つ1つ根拠をたどって読んでいくと、「原論」の見事な構成に驚かされます。

最初に述べた定義・要請・公理、あるいは先に証明した命題を根拠に論理を組み立てて、次の命題の証明が導かれるのです。

無駄なく伏線が張られた本格推理小説を読んでいる感覚です。笑

 

ユークリッド原論 - Wikipedia

 

これを機に少しずつ読んでいきたいです。